水を光に変えた男:動く経営者、福沢桃介

ビジネス・経済

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :荻野進介
  • 出版社   :日本経済新聞出版
  • 定価      :2200円+税
  • 発売日   :2022年1月26日
  • 単行本   :480ページ
  • ISBN-10:4532177170
  • ISBN-13:978-4532177171

『よむかも』な本のポイント

  • 昔の人はなぜこんなにも偉いのか……。

『よむかも』な本のレビュー

  • 『水を光に変えた男:動く経営者、福沢桃介』よむかも。
  • 偉人小説みたいな。巨万の富、地位、名声、端正な顔立ち、そして女。
  • この世のすべてを手に入れた男が、最後に望むものとは……。
  • 主人公の福沢桃介は、草鞋も買えない川越の農家に生まれた。
  • 貧富の差に深い恨みを抱いていた。
  • 裸足で学校に通い、学友に嘲笑される日々。
  • 汚れた足を洗いに井戸端へ向かい「貧乏はこりごりだ」
  • 桶から溢れ出る水に目をやり「この水が黄金だったら……」想い巡らせた。
  • 桃介の原点にあったのは、貧しさ。
  • その逆境が彼の人格を育て、強烈な上昇志向を生み出したのだ。
  • その波乱に満ちた人生は、強く人々の心を惹きつけるだろう。
  • 桃介は幼少から神童と呼ばれるほどの秀才であった。
  • 慶応義塾に進むと福沢諭吉とその娘に気に入られ婿養子に。
  • これを機に新たな人生を歩み出す。
  • 米国への留学、一流企業に就職。順風満帆、何もかもが順調に見えた。
  • しかし病魔が立ちふさがる――肺病。長期療養を余儀なくされた。
  • 福沢家にすがって生きるのは肩身が狭い。
  • 桃介には「自力更生」の信念がある。なんとかして自分で金を稼ぎたい。
  • そうして始めた株式投資。才能が開花し、大金を掴む。
  • 相場の世界にはまった桃介。気づけば「兜町の飛将軍」
  • だが、次第に嫌気がさしていく。
  • そんなあるとき、弟分の松永安左エ門と高野山へ。「相場を止める」宣言。
  • 世間から感謝される事業をやってみたい。
  • 身も心も打ち込んで生きた証にしたい。
  • そして木曽川の急流に目をつけ。ついに電力事業という実業に目覚め。
  • 東洋一のダムを築くために動き出す。
  • 桶から溢れ出す水を見て、この水が黄金だったら……。
  • そう願った少年は今、ダムから放流される大量の水を見る。
  • ここから生まれるのはお金より大事な光だ、と目を輝かせる。
  • 洪水による設備の倒壊、巻頭大震災による金融情勢の悪化。
  • 困難に陥る桃介は、奇策に打って出る。
  • 自ら渡米、日本初の外債発行を成功させる。
  • それを元手に木曽から大阪まで200キロを超える長距離送電を完成させた。
  • 窮すれば通ず。機略縦横の活躍。
  • いつしか桃介は「電力王」と呼ばれるようになっていく。
  • 稀代の実業家の豪胆無比な生き様に迫る一冊だ。
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