『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :岩本馨
- 出版社 :吉川弘文館
- 定価 :1900円+税
- 発売日 :2021年8月20日
- 単行本 :296ページ
- ISBN-10:4642059326
- ISBN-13:978-4642059329
『よむかも』な本のポイント
- 歴史的大惨事・明暦の大火の歴史認識に誤りが?
- なぜ「都市改造」という神話が広まったのかを知りたい一冊。
『よむかも』な本のレビュー
- 『明暦の大火:「都市改造」という神話』よむかも。
- 江戸の街を焼き尽くした明暦の大火はまさに歴史的大惨事。
- しかし、武家屋敷や寺社の郊外移転、火除地の設置――
- 幕府は火災を奇貨として都市改造を行ってきた――
- ……っていうのが、これまでの歴史認識。
- だけど、この本は「それってホントのことなんだろうか?」
- 従来の研究が頼ってきた仮名草子『むさしあぶみ』などの正確性を疑問視。
- 公式の記録や絵図を丹念に当たって真実を探り出そうとする試み。
- ――逃げ惑う人々の姿や火災前後の屋敷、寺社の個別追跡調査など。
- それらは学術論文並みに詳細を極めるって話。
- そして、そこからわかったこと。
- ――寺社の移転は大火前からすでに始まっていた!?
- ――武家屋敷の移転は通説ほどではなかった!?
- ――それは郊外の広い土地を得んとした大名が主導したことだった!?
- ――火除地は大名への遠慮もあって中途半端に終わった!?
- つまり幕府はただの調整役に過ぎず、江戸に後藤新平は現れなかったのだ。
- 「なぜ神話が広まったのか」その謎を知りたい一冊。
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