- 『Мトレイン』よむかも。
- 著者:パティ・スミス 翻訳:管啓次郎 出版社:河出書房新社
- 定価:2600円+税 発売日:2020年11月25日 単行本:340ページ
- ISBN-10:4309208118 ISBN-13: 978-4309208114
- この本は、パンクの女王・パティ・スミスさんという人の回顧録だって。
- (エッセイ、みたいな?)
- タイトルの『Мトレイン』とは何ぞや? って、まず思うよね。
- (私だけ?)
- 思考とは、通過する列車。
- 窓側の席から断片を捉え、次のまったく同じフレームから次の断片を捉える。
- つまり、思考の列車――マインド(Mind)の列車、Мトレイン。
- ある時期の、ある場所の、ある挿話――
- 短章という車両が連結して、連想のレールの上を走る。
- 読んで唖然とさせられることが多いんだって。
- パティ・スミスさんは「心底、誰かのファンになれる気質の人」だそう。
- 小説家、詩人、映画監督。
- だから、そうした人たちの墓参りをして、深い考察をして、啓示を得る。
- 彼女はファン代表のように生きている。
- たとえば、村上春樹さんの『ねじまき鳥クロニクル』にとり憑かれる。
- (おお、私も好き)
- 彼女は、この小説の世界を現実の中に探し求めることができる。
- 最後まで読むと、そんな彼女の神秘の源泉がわかるような。
- パティ・スミスさんはそれを独占ではなくシェアできる人。
- 自分がファンになった表現者の世界を、誰かと分かち合えるって。
- ファンとはついつい独占しがち、でもそれをしない。
- 彼女が表現者として祝福される理由がそこにある。
- そして『Мトレイン』を読む体験の愉楽の秘密もそこにあるって。
- (パンクの女王ってなんかインパクトでかいよね)
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