『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :ジェイク・ローゼンフェルド
- 翻訳 :川添節子
- 出版社 :みすず書房
- 定価 :3600円+税
- 発売日 :2022年2月14日
- 単行本 :320ページ
- ISBN-10:4622090554
- ISBN-13:978-4622090557
『よむかも』な本のポイント
- 頑張った分だけ給料をもらえるべき!
- その考え方、ストレスになってない?
『よむかも』な本のレビュー
- 『給料はあなたの価値なのか:賃金と経済にまつわる神話を解く』よむかも。
- 給料は、その人が生み出した成果に応じて支払われるべきだ!
- エグゼクティブの給料だって厳密に成果を精査した上で決定すべきだ!
- そう思ってます?
- まあ、この二つの条件が満たされるなら、数百億の報酬はありえないかも。
- そも、報酬に見合うだけの成果って合理的に説明できるものなんだろうか?
- ――って話が、この本みたい。
- この本によれば、報酬は以下の四つによって決定されている。
- 権力……報酬額を決定し、受け入れさせる力
- 慣性……これまでの報酬額の推移
- 模倣……他社における同種の仕事の報酬額
- 公平性…自分と周囲の報酬額の関係
- これって、つまり、どゆこと?
- 私たちの給料は成果によって決められるわけじゃない。
- 成果によって報酬が決まるべき? そんなもの幻想だ!
- この幻想は、三つの間違った前提の上に成り立っているという。
- 労働者の限界生産物というものが存在する
- それは計算可能である
- それに基づき給料を支払うのはいい考えである
- 会社で働いても頑張った分だけ儲けられるわけじゃないのはもはや当然。
- されど、いまだ社会に強く根付いている前提が間違ってるって衝撃的。
- 例えば「労働者の限界生産物というものが存在する」
- 私たちの多くは会社などの組織に所属して仕事をしてる。
- では、会社が生み出した成果は、個人の生み出した成果の総和であるか?
- この分析・検証には多大な時間と労力がかかる。
- 上に、みんなが納得する答えは出せないだろう。
- 成果に応じて給料が払われるべき! その幻想がストレスになってない?
- 現在のアメリカではこの幻想――すなわち神話を上手く利用してる。
- つまり、権力者が莫大な額の報酬を得ることを上手く正当化してる。
- もって、誠実に働いている人が損をしているケースが増えているという。
- では、これをどのように是正するのか。
- この本は三つの提案を行っている。
- それを読んで、あなた自身はどのように思うだろうか。
- 社会における格差の拡大、企業組織における報酬の在り方――
- それらを考え直すきっかけに良さそうな一冊だよね。
給料はあなたの価値なのか――賃金と経済にまつわる神話を解く
私たちが労働の対価として受けとる給料。では、その額は、あなたの市場価値の反映なのだろうか? 私たちはみずからの生産性と職種によって、給料の額は客観的に決まると考えがちだ。だが、果たしてそれは本当だろうか? ならば、弁護士のほうが教師より価値...
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