『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :猪木武徳
- 出版社 :中央公論新社
- 定価 :860円+税
- 発売日 :2021年9月21日
- 新書 :272ページ
- ISBN-10:4121026594
- ISBN-13:978-4121026590
『よむかも』な本のポイント
- よく言われるんだけどこれがけっこう難しい、健全な懐疑の目を養う。
『よむかも』な本のレビュー
- 『経済社会の学び方:健全な懐疑の目を養う』よむかも。
- 経済や社会について考えるとき、欠かすべからざるものとは何か?
- それこそは物事を相対化して見る「健全な懐疑の目」
- そんな感じの、はいこの本です。
- もともと人間の知識は不完全。だから「知る」ためには多角的な比較が必要。
- ――すべての経済が、ある一つの合理的なメカニズムを経るか。
- ――そうして同型の経済構造や経済発展をするか。
- 否である。
- 世界の国や地域を探索すればわかる。歴史経路による違いがある。
- 同じ人間だから。一くくりにするのは簡単。
- でも暮らしや社会は似てても違ってる。
- そして似るためにも時間差がある。
- 例えば、現在のアフガニスタンと日本とで自由な交易と交流をするのは?
- ……なかなか難しいかも。
- 90年前後のインドネシアのいくつかの島は、日本の明治期にも達しなかった。
- とはいえ、生活向上への時間は節約できる。
- インドネシアだけでなく、ASEAN諸国はこの30年で急速な近代化を遂げた。
- 現代の平均的な暮らしは、日本の70年代に似てきた。
- でも、それは「似ている」だけ。
- この「似ている」って「違い」にこそ比較研究の役割がある。
- 社会問題の研究に深みを増す要因とは。
- ――数量化できない社会風土。歴史的堆積物や文化環境の考慮。
- 政治も経済も理性だけでは動かない。
- 二読、三読に値する一冊。
Amazon.co.jp: 経済社会の学び方-健全な懐疑の目を養う (中公新書 2659) : 猪木 武徳: 本
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