『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :角幡唯介
- 出版社 :清水弘文堂書房
- 定価 :1600円+税
- 発売日 :2021年10月29日
- 単行本 :248ページ
- ISBN-10:4879506362
- ISBN-13:978-4879506368
『よむかも』な本のポイント
- 20XX年の未来的な本が流行ってる。
- けど未来は誰にもナルホイヤ(わからない)
『よむかも』な本のレビュー
- 『狩りの思考法』よむかも。
- 著者はノンフィクション作家であり探検家でもあるんだって。
- この本は、狩猟民であるイヌイットの人たちと漂泊旅行して思ったこと。
- グリーンランドの最北端の集落シオラパルクで。
- 著者は人間を俯瞰する思考法の集大成にどうやって至ったのか?
- 2020年冬、世界はまさにコロナ禍の真っ只中。
- そんな世界とは隔絶された北極圏で思考は研ぎ澄まされていく。
- 北極でのイヌイットとの狩猟生活で見えてくるもの。
- それは文明社会の「未来予期」という概念である。
- 私たちはすぐ先の未来を予測して無難に生きるのが当たり前になってきてる。
- (天気予報とか地震予報とかいい例かもしれないね)
- それはインターネットやSNS――社会の利便性に依存して暮らす生き方だ。
- そんな文明社会とは対照的なのがイヌイットの「ナルホイヤ(わからない)」
- 著者は文明人の視点からこの「ナルホイヤ」の真理を解き明かしていく。
- 彼らの生活、文化を批評し尊重し理解する。そのことに終始努めている。
- 「コロナ禍を生きるヒントになる」? そんな言葉には収まらないって。
- もっと大きな人間観ともいうべきものへ、その思考は昇華していく。
- 厳しい自然の中では「未来はわからない」という思考法に至る必然。
- それは、今こそ現代人が共有すべき価値観なのではなかろうか?
- 文明人の価値観を根底から揺さぶる読書体験がここにある。
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