水よ踊れ

文学・評論

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :岩井圭也
  • 出版社   :新潮社
  • 定価      :2200円+税
  • 発売日   :2021年6月17日
  • 単行本   :400ページ
  • ISBN-10:4103541318
  • ISBN-13:978-4103541318

『よむかも』な本のポイント

  • 本で旅したい気分。

『よむかも』な本のレビュー

  • 『水よ踊れ』よむかも。
  • 1996年――その年は、イギリスから中国への香港返還を翌年に控えていた。
  • 大学で建築を学ぶ瀬戸和志は交換留学生として香港空港に降り立った。
  • 3年半前、この街に置いて逃げた問いに、もう一度向き合うために――。
  • 飛行機を降りた瞬間の蒸し暑さ。
  • ビジネス街から一歩脇道に入るとすぐに広がる九龍の下町風景。
  • 廃墟のような高層アパートの暗く狭い階段。
  • ――と、冒頭から読者を惹き込むリアルな描写が続く。
  • 出身地も社会階層も多種多様な人々が凄まじい人口密度で暮らす香港。
  • 住む家を見れば格差は一目瞭然だ。
  • 日々の生活の中で良くも悪くも他人とぶつからざるをえない。
  • だましだまされ、一筋縄ではいかないことも日常の一部。
  • そんな香港の街で、和志はかつての恋人の死の謎に迫る。
  • そして、自分自身がなすべき仕事に目覚めていく――。
  • みんな同じでまとまるより、いろんなひとがいる。
  • その中で、それぞれがどう自分を確立していくか。
  • 社会らしい社会とは、そんな感じじゃなかろうか。
  • コロナ禍、五輪……。
  • 同質性が高いといわれてきた日本社会でも「分断」「対立」が増えた。
  • 人と人とが互いに100%わかりあえることはない。
  • だが、人は人といないと生きていけない。
  • そんな相反するものをどう両立させていくか……。
  • この物語には、そのヒントがあるのかもしれない。
水よ踊れ
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