『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :天日隆彦
- 出版社 :晃洋書房
- 定価 :2400円+税
- 発売日 :2021年10月6日
- 単行本 :196ページ
- ISBN-10:4771035377
- ISBN-13:978-4771035379
『よむかも』な本のポイント
- 過去のトラウマを刺激されるからそういうことはやめてほしいはわかる。
- でも金払えって言われるとむむってなる。
『よむかも』な本のレビュー
- 『歴史認識を問う』よむかも。
- 近代以後の日本の戦争に関わる歴史認識の諸問題を網羅的・コンパクトに。
- 今後の日本外交を考える上での指標となる論点を明らかにした一冊。
- 各テーマはそれ自体が複雑で、枝葉も多い。
- しかし、この本は史的事実をうまく整理、わかりやすく解説。
- さらに重要と考える論点にはあと一歩踏み込んだ史実の解釈。
- 簡潔。でも伝わる、歴史の真相を読み解く味わい。
- 「このテーマ大体知ってるし」そんな人にも新たな発見があるかも。
- 第1章と第2章で基本となる概念のご説明。
- 歴史認識論争では「自虐史観」批判と反批判が激しく衝突した時期があった。
- されど、この本でそれらの語は語られない。
- あくまでも冷静な立場から歴史を問い直そうとする試み。
- リアリズムの立場から日本の国益観を肯定。
- その上で日中戦争に至る日本外交は紛れもなく「侵略」だった。
- その原因は日本外交が世界を見誤っていたこと。
- 大東亜共栄圏は真にアジアの独立を戦い取ろうとしたものじゃなかった。
- でも、その後の東アジア諸国の独立の引き金になったのも間違いじゃない。
- こうしたスタンスは第3章以降にも反映されてる。
- すなわち東京裁判、戦没者追悼、戦後賠償・戦後補償、慰安婦問題など。
- 例えば、東京裁判は「勝者の裁き」であった。
- しかし、今日必要なのは東京裁判批判でも軍国主義批判でもない。
- 正しく「自らの戦争責任を問い直す」「歴史と主体的に向き合う」
- 「必要なのは過去の批判の先」との指摘は重く受け止めるべきだって話。
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