『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :橋本健二
- 出版社 :中央公論新社
- 定価 :920円+税
- 発売日 :2021年9月9日
- 新書 :336ページ
- ISBN-10:412150741X
- ISBN-13:978-4121507419
『よむかも』な本のポイント
- 都営住宅建設で社会分断が回避できるって本当に?
『よむかも』な本のレビュー
- 『東京23区×格差と階級』よむかも。
- 経済格差の要因とは、教育格差の固定化である。
- 高教育を受けた者が恩恵を享受する、我が子にも高教育を授けようとする。
- 子供は周囲の影響を受けやすい、教育には環境を選ぶこと、これだいじ。
- よってコミュニティは瓦解していく、その最たる例が東京だって話みたい。
- 階級構造研究の第一人者が、東京の階級都市化を論じた一冊。
- 23区に住む人々の所得、学歴、職業、家族形態――丁目レベルまで掘り下げ。
- まず、東京の社会空間は「中心と周辺」「東と西」
- 高所得者、専門職・管理職、大卒者は中心部に多く、周辺に少ない。
- そして西に多く、東に少ない。
- 結果、23区は「都心部」「東の下町」「西の山の手」に大別される。
- 現在、都心部では高所得の資本家と新中間層の純化が進む。
- 下町は、新中間層の流入で労働者階級との混住が進行中。
- 山の手は、資本家や新中間層が都心部へ、高齢化で下町的になりつつある。
- 富裕層が集まる街では子供たちは早い段階から高教育を受ける準備をする。
- 豊かでない地域との格差は広がり、分断は深刻化している。
- 社会分断の回避には豊かな人とそうでない人との混住が不可欠である。
- 例えば、都営住宅が残存し、低中所得者向けの商店街が残る地域だ。
- こういった街では「富裕層のためだけの街づくり」が回避されている。
- しかしこの20年、都営住宅の建設は止まっている。
- その再開こそが、コミュニティ復活への糸口となるか?
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