- 『性の歴史IV 肉の告白』よむかも。
- 著者:ミシェル・フーコー 編集:フレデリック・グロ 翻訳:慎改康之
- 出版社:新潮社 定価:4300円+税 発売日:2020年12月21日
- 単行本:574ページ ISBN-10:4105067125 ISBN-13:978-4105067120
- あなたは人間ですか? それとも男(あるいは女)ですか?
- 人が後者をより強く意識する生物なれば。
- 性愛を語ることはその社会の深層に触れることに他ならない。
- 20世紀の巨星ミシェル・フーコー。
- 彼もその問題群にぶつかり『性の歴史』全4巻を書き上げた。
第Ⅰ巻『知への意志』
- 性の真実を知ろうとすることがなぜ西洋近代で起こったのか。
- 性の抑圧・禁止よりも、性を言説化しようとする社会全体の要求があった。
第Ⅱ巻『快楽の活用』
- フーコーは歴史をさかのぼり、古代世界へ。「欲望の解読」の系譜学を辿る。
- 古典期ギリシャでは若者愛が黙認された如く、性の活動がかなり自由だった。
- が、性と快楽の問題は、節制の原則をもつ「生存の美学」として磨かれる。
- それは他者への支配力にも結びつく事柄でもあった。
第Ⅲ巻『自己への配慮』
- ローマ帝政期の性行動をめぐり、自己への眼差しを研ぎ澄ましていく。
- 「生存の技法」の構築。自己統制よりも自己専心の意識が広まる。
- しかし欲望の主体そのものを解読するには至らなかった。
- そして第Ⅳ巻『肉の告白』が没後三十数年の2020年、ついに刊行された。
- 最初期のキリスト教に自己の内に「欲望の主体」を探求する姿勢はなかった。
- 古代末期に、悔い改めの実践が繰り返され、やがて「告白」が導かれる。
- この「告白」にこそ、キリスト教ヨーロッパの独自性がある。
- そこに「欲望の主体」としての非意志的な情欲が浮かび上がる。
- (肉の告白って生々しいタイトルだよね)
- (べ、べつにそういう本と間違えたわけじゃないんだからねっ)
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