心はどこへ消えた?

文学・評論

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :東畑開人
  • 出版社   :文藝春秋
  • 定価      :1500円+税
  • 発売日   :2021年9月3日
  • 単行本   :256ページ
  • ISBN-10:4163914307
  • ISBN-13:978-4163914305

『よむかも』な本のポイント

  • 目の前にあるものが見えなくなった。そんな感じする。
  • だから今もそこにあるんじゃないか。そんな気がする。

『よむかも』な本のレビュー

  • 『心はどこへ消えた?』よむかも。
  • 政治、経済、新型コロナ――大きすぎる物語。
  • それらに吹き飛ばされてしまった小さな物語を探して。
  • そこにある「心」を見つめる。
  • 要するに臨床心理士である著者が、心について書いたエッセー。
  • 前作『居るのはつらいよ』が第19回大佛次郎論壇賞を受賞。

  • 面白く、考えさせられる文章を書く、って注目されてる。
  • 東畑さんが教える大学がコロナで閉鎖、学生から履修登録の質問メール急増。
  • 大学にいればみんなできてたことができなくなった。
  • 見えないヘルプが飛び交っていて、互いに助けられていたんだ。
  • コロナで失われた場の意味や、コロナ以前の社会の姿が見えてくる。
  • 2000年代以降、経済優先の流れが加速、会社も個人も生き残りに必死に。
  • それにつれ、物語の力を信じる心理学は退潮していった。
  • 物語? 何の役に立つの? それ言われるとなかなかつらい。
  • とはいえ、今コロナ――人が集まって物語を共有しにくい。
  • 自分一人の小さな世界で、どう生きていくかを考えがち。
  • そんな時代にこそ、心についての物語が必要なのではなかろうか。
  • 東畑さんが都内に開設するカウンセリングルームにやってくる悩める人たち。
  • 不眠、リストカット、不登校――
  • 変われない時間を長く一緒に過ごす中で、あるときちょっと変わってる。
  • 少しだけ人を許せるようになる――と、世界の見え方が違ってくる。
  • その時間の積み重ねが、人生を大きく変えていく。
  • 対人関係が苦手だった男性が、いつの間にか彼女いたりする。
  • 心の不思議な力を感じると、人間すばらしいなって、思える。
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