『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :鈴木亘
- 出版社 :講談社
- 定価 :860円+税
- 発売日 :2021年11月17日
- 新書 :192ページ
- ISBN-10:4065264170
- ISBN-13:978-4065264171
『よむかも』な本のポイント
- よく犯人探しは意味がないって聞くけどこれはどうなんだろうね?
『よむかも』な本のレビュー
- 『医療崩壊 真犯人は誰だ』よむかも。
- 統計上、日本の一人当たり病床数は世界一。
- しかしデルタ株が蔓延した2021年夏、病院に入れない患者が自宅で死亡。
- もって医療崩壊に陥ったと評することができるのではなかろうか。
- 日本医師会が早々に医療危機的状況宣言を行った2020年4月1日――
- 振り返ればあの頃、感染者数はまだ圧倒的に少なかった。
- いまオミクロン株は重症化率が低いって?
- されど感染爆発が起きれば重症者は増え、医療崩壊をくり返すだろう。
- それを避けるためには経済活動の抑制が不可欠か。
- 何を犠牲にし、何を救うべきなのか……。
- この本は、社会保障の第一人者が医療崩壊の主犯を探り、対策を論じてる。
- まず、日本全体で医師や看護師が不足しているわけではないらしい。
- 感染者を受け入れる病院を増やせず、病院間の連携ができなかったのだ。
- 民間病院が多すぎる? いや、それも直接の原因じゃない。
- 非常時の法律を作って、民間病院を強制的に従わせた国だってある。
- ただ、診療所や中小病院はコロナに対応する術がない。
- それらの比率が高いことは医療崩壊の原因の一つだ。
- 医療資源の集中は以前から言われてたけど、政府は放置し続けてきた。
- 高度技術を持つ公的病院や大学病院が集中対応すべき――
- が、大病院が平等に分担して患者を受け入れている。
- これでは規模の経済性が発揮できず、上手く対応できるはずもない。
- 病院間の地域連携ができていないのも大きな問題である。
- 回復した患者の受け入れ先がない → 大病院は次が受け入れられない。
- 結論としては「政府のガバナンスの欠如が医療崩壊の主因」である。
- 緊急時の医療機関への指揮権など、政府の権限強化に踏み込むべきか……
医療崩壊 真犯人は誰だ (講談社現代新書)
「世界に冠たる日本の医療」などと、医療提供体制の充実ぶりを誇っていた我が国が、なぜ、世界的には「さざ波」程度の感染者数増加で、このように簡単に医療崩壊を起こしたのか、その謎に迫る。 7人の容疑者(原因の仮説)を挙げて、一つ一つ謎解き仕立てで...
コメントする?