わたしのいないテーブルで

文学・評論

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :丸山正樹
  • 出版社   :東京創元社
  • 定価      :1600円+税
  • 発売日   :2021年8月31日
  • 単行本   :260ページ
  • ISBN-10:4488028489
  • ISBN-13:978-4488028480

『よむかも』な本のポイント

  • 愛情があるのはわかってる、けどつながってない、って思ってる?
  • ちなみに、コーダはこの本で知ったよ。

『よむかも』な本のレビュー

  • 『わたしのいないテーブルで』よむかも。
  • 手話通訳士が活躍するミステリー『デフ・ヴォイス』シリーズ第4作だって。
  • 耳が聴こえない親から生まれた聴こえる子を「コーダ」と呼ぶ。
  • そんなコーダとして育った荒井尚人が主人公。
  • 手話通訳士としてろう者をめぐる事件に立ち会うミステリー。
  • みんなあんまし知らないであろう、ろう者の内面が描かれる。
  • 本作で荒井は「ろう者の娘が、耳が聴こえる母を刺す」という事件を担当。
  • 家族にはいろんなかたちがあるけれど、親の思いが子どもを妨げることも。
  • ろう者が家族からの疎外感を覚える状態「ディナーテーブル症候群」
  • ろう者は「愛情は感じる、けどつながってはいない」と感じてるらしい。
  • ろう者でなくとも同じような思いを抱えている人はけっこういるかも。
  • 裁判で娘の友人たちが一斉に送る「スクールサイン」(仲間内で通じる手話)
  • 気持ちが通じ合っているからこそ伝わるサイン。
  • 手話が自尊心を持たせてくれた――ある者にとっては言語を超えたものだ。
  • 新型コロナ禍のなかで起こったろう者をめぐるできごとも――
  • ろう者に限らず、障害者の介助に必要なスキンシップが禁じられてしまう。
  • 非常時にはそういった問題が可視化される。
  • 荒井には妻のみゆきと二人の娘がいて、次女の瞳美はろう者だ。
  • みゆきの母は瞳美に「口話」を教え込もうとする。
  • (口話は、口の動きを読みとり、訓練して発話する方法)
  • 瞳美の通うろう児の学園には補聴器をつけてくる子もいる。
  • 「手話で育てる」ことも含め、いろんな選択肢がある。
  • それを知りたい、それだいじ。
  • ろう者からも高く評価されている物語である。
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