『よむかも』な本の基本情報
- 編著 :アンドレ・ポスタート
- 翻訳 :須藤正美
- 出版社 :白水社
- 定価 :5400円+税
- 発売日 :2021年10月4日
- 単行本 :468ページ
- ISBN-10:4560098441
- ISBN-13:978-4560098448
『よむかも』な本のポイント
- そんなことしないと思う。でも知るほどにそう言い切れなくなる群集心理。
『よむかも』な本のレビュー
- 『あるヒトラーユーゲント団員の日記 1928-35』よむかも。
- 百年前の出来事は時とともに風化する。あるいは詳細が解明され教訓となる。
- この本は、どっちだろうね。ってな話。
- 舞台は疾風怒濤の1928~35年のドイツ。
- ワイマール共和国の末期的状況、世界恐慌、ナチスの興隆、ヒトラー独裁制。
- この本は、15歳のシャルが22歳になるまでの「日記」
- それは稀有な歴史的記録でもある。
- 父は神学博士で教育者。シャルはそんな父親の権威主義に反発。
- 17歳でヒトラーユーゲント(HJ、ヒトラー青少年団)に入団。
- 入団早々の軍事訓練、ナチス幹部の講演、徒歩旅行、突撃隊との合同行進。
- 少年の自尊心をくすぐり、好奇心を満たすイベントが目白押しだった。
- そこでは、簡潔で力強いナチスのプロパガンダが雨あられのごとく。
- 若き無垢な精神ほど、簡単に染まってしまう。
- こうして彼は瞬く間にナチズムに。
- ヒトラーに全幅の信頼を寄せ、ナチス路線を一直線。
- 総統崇拝、反ユダヤ主義が民族殺戮へ。
- 2年制の職業専門学校を経て、イエナ大学に進学。
- 正式にナチス党員に。団員数300万人を数えるHJの古参戦士に。
- 総統の国家建設に資する団員の育成に専念した。
- シャルは戦争で重傷を負うも生き延びた。
- 戦後はヒトラーの狂気に目を開かされた。
- しかしそれでも、死ぬまでHJ体験と距離を置くことはできなかったという。
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