- 答えは、大きな翼を動かすには強く大きな筋肉の力が必要になるよ。
我々はあんまりバタバタしない。スイーッと飛ぶ。その方が優雅でしょう?
- 確かに、ワシなどの大きな鳥はあまり羽ばたかずに空を舞っている。
- 逆に、スズメなどの小さな鳥はバタバタと羽を動かして飛ぶ。
- この違いって何なんだろーね?
- これを考えるには、それぞれのエサの取り方から見るとわかりやすい。
- まずは、ワシのエサの取り方から考えてみよう。
- 日本に生息するイヌワシは、ノウサギ、ヤマドリ、リス、ハトなどを食べる。
- イヌワシは、幅が広く長い翼を大きく開いて気流を捉え、空高く舞い上がる。
- こうして広い範囲を見渡しながらエサを探しているんだね。
- エサを見つけると翼をつぼめて一直線に獲物に襲い掛かるんだ。
- そんなイヌワシの体は大きい。翼はもっと大きい。
- 大きな翼は、速いスピードで羽ばたかせるのが難しい構造といえる。
- もしワシが羽ばたいてスピードを出そうとする……
- と、体が重たい分、とても大きく強い筋肉の力が必要になる。
- このためイヌワシは、羽ばたいて素早く動くことが苦手なんだな。
- 一方、スズメはどうだろう?
- スズメは普段は道端で、落ちている種子やお菓子のかけらなど探して食べる。
- でも、子育ての時期になると畑の草のすきまや樹木の葉の上を丹念に見る。
- そうやって虫などを探して食べているんだね。
- 動きの速い虫を取るには、翼を羽ばたき、俊敏に飛び掛からなきゃならない。
- また、スズメはタカなどの敵に襲われることがよくある。
- 敵から素早く逃げるためにも、翼を速く羽ばたく必要があるんだ。
- そんなスズメの翼は体に比べるとあまり長くない。
- だから、速く動かすための筋肉の力は小さくてすむ。
- 例えば、小さなうちわは、速いスピードで扇いで風を送れるよね。
- でも、大きなうちわは、扇ぐのに大きな力が必要になり、速く動かせない。
- 大きな鳥と小さな鳥の翼の動きに当てはめてイメージできるね。
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