コウモリを駆除すればコロナウイルスもなくなるってなんで?
コウモリを駆除すればコロナウイルスもなくなるってなんで?
- 答えは、コウモリはコロナウイルスの代表的な自然宿主だよ。
- コロナウイルスにはいくつもの種類がある。
- その一部はヒトや家畜などに感染して、病気の原因となる。
- 2019年に発見された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)もその一種ね。
- コロナウイルスの代表的な自然宿主としてはコウモリが知られてる。
- コウモリを宿主とするコロナウイルスはコウモリを病気にはしない。
- でも、動物の種を超えて感染すると病気の原因になる危険性がある。
- このためコウモリに起源をもつコロナウイルスの研究が重要になる。
- ヒトに感染するコロナウイルスは新型コロナウイルスを含め七種類。
- そして、コウモリの種ごとにタイプの異なるコロナウイルスが存在してる。
- (フランスのレユニオン大学を中心とする国際的な研究チームによる発見)
- 着目されたのは西インド洋の島々に棲むコウモリ。
- そこは生物多様性のホットスポットと呼ばれ50種を超えるコウモリがいる。
- マダガスカル、モーリシャス、マヨット、レユニオン、セーシャル――
- これらの島々と、アフリカ大陸のモザンビークに棲むコウモリ36種――
- 計1013個体について、コロナウイルスを持っているか遺伝学的に調査した。
- 結果、合計88個体(8.7%)がコロナウイルスを体内に持っていた。
- で、科や属が同じ近縁なコウモリでは体内のコロナウイルスも近縁だった。
- 一方、種の異なるコウモリが共通のコロナウイルスを体内に持つ例はわずか。
- これらのことから「コロナウイルスはコウモリとともに進化してきた!」
- ――って推察できるね。
- じゃあ「駆逐してやる!! この世から…一匹残らず!!」???
- いや、それはちょっと待って。
- コウモリはたしかにロナウイルスの代表的な自然宿主。
- しかし一方でコウモリは花粉を運ぶ、種子を散布する。
- そしてヒトに病気をもたらす蚊を食べてくれる。
- 生態系の中で大きな役割を果たしているからね。
- そのため「安易なコウモリ駆除は得策じゃない」って考えられているよ。
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