ゲームの黒歴史というのは当時は笑えない話なんだけど、今や笑い話っていうこと結構あるよね。そこでゲーム史に刻まれた阿鼻叫喚の惨状を振り返る!
今回は、ソシャゲ&ネトゲ炎上事件簿!?【不具合&不正事件編】。人生の学びにいかがでしょう
HDDバーストアプデ事件!?【PSO2】
やらかし度 :UR
やらかしたゲーム:ファンタシースターオンライン2(PSO2)
この広い世界に数多あるといわれているネトゲ事件。その中でも最大級の「やらかし」との評判も高い騒動がコレ!
セガのPCゲーム『ファンタシースターオンライン2(PSO2)』
HDDバーストアプデ事件
ユーザーがゲームのアップデートをしたところ、HDD内のファイルが次々と削除されるという驚天動地の不具合が発生。被害者は2万人以上と推定される。
HDDに保存していたソフトやデータはもちろん、中にはOSが削除されPCが起動不能になるという最悪のケースも。
まさに阿鼻叫喚の地獄絵図……。
とのユーザーからの批判の声も。
原因はPSO2のアップデートの際「PSO2フォルダ内にある不要なファイルを削除する」という仕様に不具合があったこと。この不具合によってHDDにあるPSO2以外のファイルも「不要なファイル」と判定され、削除されてしまったのだ。これによりOSのシステムファイルすら削除されてしまうというありえない大惨事に……。
この事態を受けてセガは「金券5千円 or ゲーム内通貨1万円分」での補償を発表。この補償だけでも2億円近い損害を出すことになり「最悪のやらかし」をしちゃった企業としてゲーム史にその名を刻むこととなったのである。
これはヤバい! まさにバルスやないか!?
ね。当時セガは希望するユーザーには個別でのデータ復旧に対応するとも発表したけど、PCを送らなきゃいけない上、必ず復旧できる保証もなく、当然ユーザーは二の足。PCにはいろいろと見られたくないデータもあるもんね。それを失ってしまった喪失感といったら、……想像するだけで恐ろしいよね
カード増殖荒稼ぎ事件!?【探検ドリランド】
やらかし度 :SSR
やらかしたゲーム:探検ドリランド
もしもソシャゲのレアカードを無限増殖できたなら……、それを数万円で転売できるなら……。そんな夢のような――ごほんっごっほん! いえ、そんなウソみたいな話が現実となった事件がコレ。
騒動の舞台はソシャゲ黎明期の人気タイトルとしてよく名の挙がる『探検ドリランド』。当時このゲームの強力なレアカードは「ヤフオク!で1枚数万円!?」という高値で取引されていた。そんな中、同一のレアカードを何枚も繰り返し売りに出す出品者がいたことからユーザー間で噂に。
しかし『探検ドリランド』は当時のあのグリーがお送りする看板タイトルーーだけにカード複製のような致命的なバグがあるわけがない!
……と思われていたのだが2012年2月、当時の2ちゃんねるに「カードを無限に増殖する具体的な方法」が書き込まれる。それを実際に試してみると、なんと本当に増殖できちゃった!?
これはネット上で大きな話題となり、レアカードを増殖するユーザーが続出。この事態を当然の如く重く見たグリーはバグを修正。と同時に違反者のアカウントを停止するといった措置を発表。
されど、ヤフオク!で荒稼ぎした該当の人物には実質お咎めなしのまま。中には3000万円以上の売り上げを得た出品者もいたとのこと。「ソシャゲを使った伝説の錬金術」として今でも語り継がれている。
すごいね、これ! 私も錬金術使ってみたい!(パン)
こら、お手々のシワとシワを合わせて南ー無ーしないように
Corrupted Blood事件!?【WoW】
やらかし度 :SSR
やらかしたゲーム:World of Warcraft(WoW)
2019年末――人類は未曾有のパンデミックに直面した。そうコロナ禍である。そんなコロナ禍を彷彿とさせる事件が、ネトゲの世界でもあった! っていう話がコレ。ただし、原因はウイルスじゃなくてバグだったっていうね。
2005年に起きたその名も『Corrupted Blood事件(穢れた血事件)』
舞台となるのは『World of Warcraft(WoW)』という大人気MMOROG。騒動の発端は、血神ハッカルというボスが持つ「穢れた血」というスキルだった。
このスキルは――
- 穢れた血に感染したプレイヤーにダメージを与え続ける。
- 感染したプレイヤーの近くにいるプレイヤーにも感染する。
- 自力解除不可。
――といった効果があった。
通常このスキルは「ダンジョンを出ることで自動的に解除される」仕組みだったが、プレイヤーがお供として召喚できるペットが「穢れた血」に感染した状態で召還を解除するとダンジョンを出てもペットには効果が残ったままになる――という恐るべきバグが存在したのだ。
そのため、街に戻ってペットを召還するとそれを媒介に「穢れた血」が周囲のプレイヤーに感染。大勢のプレイヤーが「穢れた血」にかかり、継続ダメージの効果によってバッタバッタと倒れていく事態に。
しかし、そんな深刻な事態が起こっているにもかかわらず、サーバ停止による売上減を避けたい運営は、ゲームを稼働させたまま事態の収束を図ろうとした。その際プレイヤーたちに出された「移動自粛のお願い」はまさにコロナ禍で政府が出した諸々の「自粛のお願い」にも通じる次善の策。だが、そんな呼びかけだけの対応に劇的な効果があるはずもなく――中にはわざと感染を広げようとするプレイヤーまで出現する始末。そこでようやく事態の重さを知り、もはや収拾不能と判断した運営はメンテナンスを実施。
もってパンデミックは終焉を迎えるに至ったのである。
これは面白い! 現実で起こっている事件が、まさに仮想でも起こっているっていう! いや、時系列的には逆なのか。仮想で起こった事件が、現実でも起こってしまったっていう……なんかちょっと考えさせられるよね
そうだね。現実の方のパンデミックはさすがに面白がるわけにもいかないからね
6910億ゼニー無断増殖事件!?【RO】
やらかし度 :SSR
やらかしたゲーム:ラグナロクオンライン(RO)
2006年「ラグナロクオンライン(RO)」を運営するガンホーの社員が「不正アクセス禁止法違反」により逮捕された。この社員は上司のアカウントをハッキング。管理者だけが使用できるGMツールのコマンドを利用。無断でゲーム内通貨を増殖。それをリアルマネートレード(RMT)業者に売却して、不正に利益を得ていた。
ガンホーの調査によると、発覚するまでの約5か月間でなんと6910億ゼニーを不正に複製! いや「なんと6910億ゼニーを!?」とか言われても分からない人には分からないよね、その気持ちわかります。これは現実の売却益にすると「なんと5800万円」!?
事件発覚以前から「社員がゼニーを売っている」との噂はあった。そして本当に売っていたことでユーザーの信頼は失墜した。さらには社内管理体制のずさんさとともに、RMTを放置している現状にも問題があるとして社会的にも批判を招く事件となったのである。
う~ん、RMTとかよくわかんないけど、最近では仮想通貨を介して儲けることができるゲームとかもあるよね?
NFTゲームね。これは本気でやろうとしてた時期が私にもありました
消費者庁コラボ事件!?【パズドラ】
やらかし度 :SSR
やらかしたゲーム:パズル&ドラゴンズ(パズドラ)
2017年に『パズル&ドラゴンズ』で行われたガチャイベントにて宣伝内容に虚偽があったとして、消費者庁から景品表示法違反の指摘を受けたこの騒動。
イベントの公式番組内で「登場する13体のモンスターすべてが究極進化する」と宣伝していたが、実際にはそのうちの2体しか進化しなかったことで批判が殺到、同作プロデューサーはTwitterにて「言い間違えだった」と謝罪し、お詫びアイテムの配布で事態の収拾を図るも、これが余計にユーザーの反感を買ってしまい、返金騒動へと発展する。最終的には消費者庁も動いて、同社は課徴金5020万円の支払いを命じられることに……。
パズドラといえば、マンガやアニメなどさまざまな作品とのコラボで有名だが、この騒動によってまさかの「消費者庁コラボ」を実現することに。今でも黒歴史の一つとして語り草となっている。
それでもやっぱりパズドラが大好き!
ね。しかし「補填はよ」では済まされないだろって思うようなこと、たまにあるよね。たぶんこういった事件って初期対応によっても深刻さが大きく変わってくるような気がしてる
まとめ
- UR :HDDバーストアプデ事件!?【PSO2】
- SSR:カード増殖荒稼ぎ事件!?【探検ドリランド】
- SSR:Corrupted Blood事件!?【WoW】
- SSR:6910億ゼニー無断増殖事件!?【RO】
- SSR:消費者庁コラボ事件!?【パズドラ】
うん、すごい面白かった!
まあ、当時は笑えない話だっただろうけど、時間がそれを笑い話にしてくれる。愛され系クソゲーみたいな。それがゲーム黒歴史のいいところ
おしまい。
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