二〇世紀 米欧比較放送論:ラジオ・テレビの盛衰と未来図

社会・政治

『よむかも』な本の基本情報

  • 著者      :河村雅隆
  • 出版社   :文芸社
  • 定価      :2000円+税
  • 発売日   :2022年3月1日
  • 単行本   :516ページ
  • ISBN-10:4286234576
  • ISBN-13:978-4286234571

『よむかも』な本のポイント

  • 個人的にはここ数年テレビは見てないっていう何のアピール。

『よむかも』な本のレビュー

  • 『二〇世紀 米欧比較放送論:ラジオ・テレビの盛衰と未来図』よむかも。
  • この本は「放送は公益のための文化なのか、ビジネスなのか」
  • この本によれば、米欧間の放送理念の違いは「公共性に関する考えの違い」
  • 20世紀初頭に誕生したラジオ。米国では商業主義の下に発展。
  • 欧州では公共の利益の観点から発達する。
  • この本の特徴は「そうした違いを国民統合の歴史の違いから再発見しよう」
  • とはいえ、米国もビジネス一辺倒というわけではない。
  • 1934年、通信法施行と連邦通信委員会設立。
  • 以来「自由と規制」「公共と商業主義」をめぐり揺れ続けてきた。
  • 公共放送サービス(PBS)が発足したのは60年代後半のこと。
  • 96年の電気通信法では大幅な規制緩和と競争原理の導入が再確認される。
  • 一方、英国や欧州ではどうだったのか。
  • 主流はBCCに代表される公共放送だった。
  • しかし55年に英国で商業放送の独立テレビジョン(ITV)が放送開始。
  • 公営企業が多いフランスでも80年代後半にテレビ局の民営化が実現した。
  • この本はさらに米欧の比較研究を通して日本の放送の在り方も問い直し。
  • すなわち、受信料徴収で公共性が担保されているNHKの民放化について。
  • それにはもちろん賛否あり、いま日本でも放送の公共性は揺らいでいる。
  • そして、今後の大きな課題「放送の多様性について」
  • 「マスメディア」の「マス」はもはや失われたのではなかろうか。
  • 各チャンネルによって多様性が反映される番組編成。
  • それすなわち「内なる多様性」
  • この本では「内なる多様性」を疑問視しているそう。
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