『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :大石始
- 出版社 :筑摩書房
- 定価 :1600円+税
- 発売日 :2020年12月17日
- 単行本 :256ページ
- ISBN-10:4480017194
- ISBN-13:978-4480017192
『よむかも』な本のポイント
- つっきが~、でったでったぁあ、つきがぁあでたぁあああ、よいよい!
『よむかも』な本のレビュー
- 『盆踊りの戦後史:「ふるさと」の喪失と創造』よむかも。
- 日本人なら誰にでもありそうだよね、盆踊りの思い出。
- あの盆踊りは、いったい何なのか?
- もともと盆踊りは日本各地固有の文化を取り込んで祖霊を供養するもの。
- 盆踊りのエネルギーに未婚の男女の性愛が重なり、音頭の歌詞は直截に。
- 盆踊りで高まった民衆の力が反権力の方向に向くのを、当局はおそれた。
- 音頭の歌詞が公序良俗に反するとして、盆踊りの取り締まりを強化した。
- これにより明治には日本から盆踊りは消えてしまった。
- 時代は進む。1926年、NHKが設立。1940年までに全国で35のラジオ局ができる。
- こうして日本各地の盆踊りの音は全国に届き、一般化されていった。
- 1933年『東京音頭』の大流行。
- 日比谷公園の大盆踊り大会は、自分たちで新たに作る盆踊りの手本となる。
- 1938年、国家総動員法の最初の発動。日本全体が盆踊りどころではなくなる。
- 戦争の時代には軍国主義をたたえる盆踊りが推奨されたが何の役にも立たず。
- 日本は敗戦を迎える。再び盆踊りの火は消えた。
- 戦後の日本で盆踊りが復活したのは1946年から。(敗戦の翌年である)
- 阿波おどりがこの年に復活。
- 市民の間で阿波おどりへの欲求が高じ、それを受け徳島県が進駐軍にお伺い。
- 許可は下り、市役所前で阿波おどりが行われ、多くの人々が夢中で踊った。
- この1946年には日本のさまざまなところで盆踊りが復活。
- この時期の盆踊りの多くは戦没者を供養する、盆踊りの本来の意味が重なる。
- それとともに、敗戦の暗いムードを吹き飛ばそうという明確な目的があった。
- ただでさえ貧しく、娯楽の少ない時代。
- 盆踊りは人々にとって数少ない楽しみの一つであり、救いの場であったのだ。
- 1952年の日本では町内会が復活。
- 町内会は戦争中の日本国家が国民に強制した相互監視組織の隣組につながる。
- そんな理由で、進駐軍によって禁止されていた。
- それが新しい時代のなかで復活。
- すなわち、いまの盆踊りは新しくつくられた、町内会の盆踊り。
- さあ、町内会の盆踊りに繰り出そう!
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