『よむかも』な本の基本情報
- 編集 :中央公論新社
- 出版社 :中央公論新社
- 定価 :700円+税
- 発売日 :2021年9月22日
- 文庫 :248ページ
- ISBN-10:4122071127
- ISBN-13:978-4122071124
『よむかも』な本のポイント
- 理系人の大胆な発想が、文系人には新鮮かも。
- ビジネスパーソンの教養本としてもいいかも。
『よむかも』な本のレビュー
- 『教科書名短篇:科学随筆集』よむかも。
- 世界的な科学者ってすごい文章を書く。そんな気がする。みんなはどう思う?
- この本は、寺田寅彦さんや湯川秀樹さんなど名エッセーを文庫化。
- (こういう文庫化は結構好き。ありがとう中公文庫)
- テーマは「教科書にしばしば掲載されるような名・科学随筆」
- 国語の時間に予期せず出合い「科学とか物理学とか面白っ!」
- そんな人も少なくないんじゃなかーろか?(私はそういうことはない無責任)
- 例えば、こんなのはいかがか。
非科学的というのは、論理がまちがっているか、知識が足りないことに起因する場合が多い。どんなに間違っていても、とにかく論理のある場合には、その是正は可能であり、知識は零から出発しても、いつかは一定の量に達せしめることができる。
中谷宇吉郎『科学以前のこころ』(本書74ページ)
- うん、数回読めば……わかる気がする(そんな感想でいいのか自分)
- 次はこんなの。
ぼくらは大喜びであった。これほど正確に予言できるということは、チョウ道のしくみが完全にわかったということである。小学生のころから二○年以上にわたって頭にひっかかっていた問題は、これで解決したのだ!
日高敏隆『チョウの飛ぶ道』(本書242ページ)
- 大自然を探求することの喜びが伝わってくる気がする(そんな感想で以下略)
- 次はこんなの。
全くわからないという状態が続いたこと、そのあとに眠ってばかりいるような一種の放心状態があったこと、これが発見にとって大切なことだったに違いない。
岡潔『発見の鋭い喜び』(本書176ページ)
- 数学者の文章、発見を得た時のインスピレーションの記録的な。
- やっぱ数学でも直感から発見が生まれるんだな的な。
- しかも湯川秀樹さんも似たようなこと言ってるって興味深いよ。
- そして最後はこんなの。
頭がよくて、そうして、自分を頭がいいと思い利口だと思う人は先生にはなれても科学者にはなれない。人間の頭の力の限界を自覚して大自然の前に愚かな赤裸の自分を投げ出し、そうしてただ大自然の直接の教えにのみ傾聴する覚悟があって、初めて科学者にはなれるのである。
寺田寅彦『科学者とあたま』(本書16~17ページ)
- 言われてみればたしかにそうかもって思える不思議な説得力あるよね。
- 理系人の大胆な発想を読むのは文系人には新鮮かも。
- ビジネスパーソンの教養本としてもいいかもな一冊。
Amazon.co.jp: 教科書名短篇-科学随筆集 (中公文庫 ち 8-10) : 中央公論新社: 本
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