- 『大名の「定年後」:江戸の物見遊山』よむかも。
- 著者:青木宏一郎 出版社:中央公論新社
- 定価:1800円+税 発売日:2021年2月24日 単行本:248ページ
- ISBN-10:4120054020 ISBN-13:978-4120054020
- 50歳を前に「ご隠居」となり、江戸中を訪ね歩いた大名がいた。
- その人は、五代将軍綱吉のお側用人・柳沢吉保の孫、柳沢信鴻。(って誰?)
- 五代将軍徳川綱吉といえば時代劇「水戸黄門」や「忠臣蔵」では悪人役。
- その側用人を務めた柳沢吉保は能吏だった。甲府15万石の大名に出世した。
- そんな吉保の孫、信鴻は享保9(1724)年生まれで、寛政4(1792)年に69歳で没。
- 母は側室、元服してる兄2人――生まれついての跡継ぎではなかった。
- たぶんその辺りも関係して、信鴻は50歳を前に隠居する。
- 駒込の六義園で生活し、足繫く江戸の町の散策に出る。
- 寺社に詣で、人込みを厭わず、江戸の庶民とも気さくにふれあったそうな。
- この本は、その様子を『江戸名所図会』などの風景画とともにまとめてる。
- 大名の「物見遊山」が生き生きとよみがえる。
- 私たちは当たり前のように道を歩く。けど、昔はまじ物騒だった。
- 注意を怠ると路上でどんなひどい目に遭うか……。
- それが江戸時代になると平和になり、治安が良くなったんだって。
- 『養生訓』で有名な本草学者、貝原益軒も妻と旅を楽しんだって。
- (これは「旅行」の早い例であるといわれているよ)
- 大名だった貴人が気軽に江戸の町を出歩ける。世の中がいい方に進んでる。
- 江戸の町が生活のエネルギーに満ちて躍動してる。
- 庶民が元気な江戸時代、現代の庶民は元気?
- (これぞ「粋」なセカンドライフ! って羨ましいね!)
- (昔は定年でも今は働かなきゃいけない歳がどんどん伸びてってる)
- (たしかに健康寿命が延びたのは喜ばしいことなんだけども)
- (たまにそれを素直に喜べない私がここにいるよ)
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