- 『東アジアのなかの日本文化』よむかも。
- 著者:村井章介 出版社:北海道大学出版会
- 定価:3800円+税 発売日:2021年3月10日 単行本:356ページ
- ISBN-10:4832934104 ISBN-13:978-4832934108
- 著者の人が放送大学教授時代のラジオ講座の教材として著述した冊子。
- それを合綴したものは絶版。しかして論文集として新たに刊行された。
- それがこの本。
- 外交の結果としての日本文化形成、または日本文化への影響を論じる。
- 東北地方の蝦夷の動向。琉球地域の貿易活動。
- 鎌倉三代将軍・源実朝が陳和卿に命じて宋船を作らせたが、渡宋には失敗。
- その事情の考察なども楽しいらしい。
- 元寇について、海中考古学の成果も注目される。
- 大宰府博多の港湾遺構。筑前鷹島海底出土の中国船遺構。
- 韓国新安沖出土の日本行中国船遺構。
- これらが解明され、多数の図面と写真で当時の貿易船の実態が説明される。
- 応仁の乱勃発直後に入明した画僧雪舟を「外交僧雪舟」と位置付けたりも。
- (中世における日本の対外関係はじつに複雑だったそう)
- (894年に菅原道真の建議で遣唐使が廃絶。以降、何百年も中国との国交断絶)
- (その間、奝然や成尋ら、仏法を求めて入宋した日本人僧侶があったが……)
- (彼らはなんと皇帝に謁見、筆談などで問答を試みているという)
- (双方の情報不足から中国側が日本僧を外交使節として扱ったと推測される)
- (対外的紛争としては、11世紀前半の刀伊の入寇―女真人の侵略―)
- (平清盛の日宋私貿易をはさんで元寇―蒙古襲来―)
- (結局、五代・宋・元との間で国交は回復しなかった)
- (それが成就したのは明代に入ってから。征西将軍懐良の入貢以降だった)
- (ってなわけで、その辺りについてのなかなか貴重な資料っぽい)
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