- 『出版と権力:講談社と野間家の一一〇年』よむかも。
- 著者:魚住昭 出版社:講談社
- 定価:3500円+税 発売日:2021年2月17日 単行本:674ページ
- ISBN-10:4065129389 ISBN-13:978-4065129388
- この本は、日本を代表する大手総合出版社の歴史をひもといた大著。
- (なんと674ページっていうね)
- とはいえ、ただの社史にはなってないって。
- キーパーソンのひとりは創業者の野間清治さん。
- 彼が念願の雑誌『雄弁』を創刊したのは1910年だったそうな。
- 発刊の辞は志高く――『雄弁衰えて正義衰う。雄弁は世の光りである』
- 帝大の教授陣や学生雄弁家の演説速記などを集めた雑誌が好評を博す。
- ……が、直後に起きた大逆事件の影響で、監視対象にされてしまった。
- 次に思いついたのは明治政府の方針に沿った『民衆教育のための新しい雑誌』
- 『講談俱楽部』『少年俱楽部』『キング』
- 野間清治さんは大衆の味方であろうとしたらしい。
- 『少年俱楽部』のメッセージは『中等学校に行かなくとも偉くなれる』
- でも戦争に向かう時代の中で、希代の雑誌王も戦争協力へ傾いていく……。
- 二人目のキーパーソンは、4代目社長の座についた野間(高木)省一さん。
- 彼は戦後処理に向かうため、一度は社長を辞任するも3年半後に復帰する。
- 講談社は他の「戦犯出版社」と共にGHQの出版粛清を逃れ民主化路線に転じた。
- 著者の人が鋭く問いかけるのは「戦争責任の問題」だって。
- 出版各社は自らの戦争責任に必ずしも自覚的ではなかった。
- けど野間省一さんの出直しの弁には再生への決意がみなぎってた。
- それは戦時中、御用的、時勢迎合的と批判された講談社の再出発だったそうな。
- いまはどーだろーね?(……先人たちの志はいずこへ?)
- 出版全体が(てかメディア全般が)御用的、時勢迎合的になってない?
- 「初心に戻れ!」ってすべての出版の人たちに言ってるみたいな?
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