- 『ソニー半導体の奇跡:お荷物集団の逆転劇』よむかも。
- 著者:斎藤端 出版社:東洋経済新報社
- 定価:1600円+税 発売日:2021年2月27日 単行本:248ページ
- ISBN-10:4492503277 ISBN-13:978-4492503270
- ソニーの半導体部門は十数年前まで「お荷物」扱いだった。
- 今では全社利益の約4分の1を稼ぐ。画像センサーは世界シェアの約5割を握る。
- この本は、いかにして社内の傍流事業が基幹事業に成長したかを描く。
- しかし企業物語にありがちな技術者たちの情熱と涙の記録ではない。
- 不採算事業改善を求める経営層と、技術は高いが見限られつつある現場と。
- その板挟みになりながら苦闘する管理職の視点で物語は展開する。
- (舞台は大会社、でもこの構図はどこでも見られそうで、親近感わくわく)
- 著者の人は、社内政治のあおりで半導体部門に左遷される。
- 半導体の原理もわからない「素人」に期待されたのは、収益構造の見直し。
- でも直属の上司は、事業売却した方が早いんじゃね、って言う。
- 著者の人たちは一計を案じて売却を回避する。
- しかし半導体事業の重要性が幹部に受け入れられない状況は続く。
- カギは、上の無理解を乗り越え、いかに自分のアイデアを具体化するか。
- (この辺り、組織人にとっては何かのヒントになりそうだって)
- 業界の「常識」を打ち破るのはいつも素人。上の「そんなの無理だろ」上等。
- 例えば新規の生産プロジェクト。
- 早期立ち上げのため、200人近い開発部隊を九州の工場に丸ごと異動させる。
- ……ヤバい無茶ぶり。
- でも自己犠牲を厭わなかった社員は最終的に昇進という形で報われたという。
- (社内政治や他社との確執も全編にあって物語として面白いって)
- (実在の登場人物に配慮して筆致は抑えめ、でも大体の事情はわかるって)
- (どんな場所でも努力を積み重ねれば、奇跡という逆転劇も起こせるって)
- (新年度、望まぬ辞令を受けた人も、これを読めば元気がわいてくるって)
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