- 答えは、人の吐く息の匂いで個人を特定する生体認証の研究が進んでいるよ。
それはすごい! ……でも、餃子とか食べたらやばそうだよね
- 家の鍵を開けたり、銀行でお金をおろしたり――
- 人それぞれの体の特徴で個人を特定する、生体認証の利用が広がっているね。
- 指紋や手のひらの血管(静脈)、目に入る光を調節する光彩(目の膜の模様)
- いろんな生体認証があって、鍵や暗証番号よりも安全だと考えられている。
- ただ、それでも偽造の危険性がないわけじゃない。
- 一度偽造されてしまうと、繰り返し悪用されてしまうという問題も……。
- そこで、個人の特定に「人間が発する匂い」は利用できないか?
- 研究グループによって研究が進められているよ。
(名古屋大学、東京大学、九州大学、パナソニックインダストリー株式会社) - 匂いなら偽造されても、匂い成分が拡散すれば繰り返しの悪用は不可。
- 過去には、皮膚から発せられる匂いの生体認証利用が研究されていた。
- でも、皮膚が発するガス中の匂い成分はごくわずかで、検出は困難だった。
- 研究グループは、皮膚ガスよりも匂い成分を多く含む呼気ガスに注目。
(呼気ガスは、呼吸で吐き出されるガスのこと) - ただし、呼気ガスといっても、そこに含まれる匂い成分は決して多くない。
- 研究グループは、人工嗅覚センサーを作製。
- このセンサーなら、2~10ppbというごく少量でも匂い成分を検出できる。
(ppbは、10億分の1を表す濃度の単位) - 20人を対象に呼気ガスを調べ、得られたデータを人工知能で分析。
- と、97%以上という高い精度で個人の特定に成功した!
- ただし、研究では「空腹状態」の人から呼気ガスを採取。
- そのため、今後は食事で食べたものの匂いが個人の特定にどう影響するのか。
- これを調べて、匂いによる安全性の高い生体認証を実現しようとしているよ!
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