- 答えは、祖先の生物たちが海を渡って種をたくさん増やしてきたから。
- 小笠原諸島は本州から1000kmほど離れた、太平洋に浮かぶ島々。
- 他の陸地から離れている島々は、一度も大陸と陸続きになったことがない。
- このような島を「海洋島」って呼ぶよ。
- 海洋島には、その島にしかいない独自の生き物たちが暮らしてる。
- 小笠原の自然は豊か。詳しく調べてみると、ここでしか見られない種が多い。
- これらは「固有種」といわれているよ。
- とくにたくさんの固有種を含むのが、カタツムリの仲間や昆虫類。
- カタツムリはおよそ100種。
- 昆虫ではトンボ、カミキリムシ、ゾウムシ、カメムシ、ハチなど350種以上。
- 植物も、種をつくるグループだけで120種以上の諸島固有種が見つかってる。
- 海洋島の動植物の祖先は、他の陸地からやってきた。
- 海を渡ってこないかぎり、海洋島に動植物が出現することはないからね。
- 植物の場合は、木の実や種が海に浮かんで流されてきたって考えられる。
- あと、鳥が食べた種が、糞と一緒に島にまき散らされた可能性もあるね。
- 昆虫なら、自分で飛んできたり、風に飛ばされてきたり。
- カタツムリは、島に流れ着いた木にくっついてたのかも。
- 小笠原には東南アジア、沖縄周辺、南太平洋から祖先が渡来した生物が多い。
- (大海原の小さな島に到達できるのは偶然の幸運。想像すると楽しくなるね)
- 海を越えてやっとたどり着いた祖先の生物たちは、急激に種を増やした。
- それには、島特異の環境が影響したって考えられている。
- 島には敵や競争相手が少なく、どんどん種は増えていった。
- 逆に生きるのに適した土地やエサが乏しく、いくつもの種が絶滅したはず。
- こうして祖先たちは、島の環境に合わせてたくさんの種に分かれていった。
- そして小笠原独特の動植物の世界がつくられたんだよ。
- 海洋島は、たどり着いた祖先からたくさんの新しい種が生じる――
- 「進化の最前線」といえそう。
- 小笠原以外にも、ハワイ、(進化論で有名な)ガラパゴス。
- 地球にはたくさんの海洋島がある。
- こうした島には、それぞれに固有の動植物が生まれ、独自の生態系ができる。
- 海洋島は、地球の豊かな自然と生物進化の興味深い一面を見せてくれるね!
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