『よむかも』な本の基本情報
- 著者 :佐橋亮
- 出版社 :中央公論新社
- 定価 :940円+税
- 発売日 :2021年7月20日
- 新書 :328ページ
- ISBN-10:4121026500
- ISBN-13:978-4121026507
『よむかも』な本のポイント
- ば、バカな……、新冷戦はもう始まっているだと!?
『よむかも』な本のレビュー
- 『米中対立:アメリカの戦略転換と分断される世界』よむかも。
- 「怪物を生むは米国の期待と慢心。すでに新冷戦は始まっているという衝撃」
- 米国が中国の対外膨張をけん制し始めたのは、オバマ政権末期から。
- それまで中国の成長をさんざん支援してきたのに……なんで?
- 米国はようやく気づいたのだ。自らが怪物を生みだしていたという事実に。
- 著者は気鋭の国際政治学者。この本では、米国の対中戦略を歴史的に検証。
- 米中対立の本質をあぶり出す!
- 1970年代初頭、米国は対ソ戦略のため共産圏の中国の近代化を支援し始める。
- これがいわゆる関与政策。
- 市場化や政治改革が進めば、中国も世界に貢献してくれるはず……
- そんな期待が米国にはあった。
- まあ、そう簡単に中国が米国を追い越せないっしょ――慢心もあった。
- しかしながら、もちろん常に警戒論も発せられた。
- 1989年、天安門事件――だが、中国の改革ポーズを受け入れ、関与政策継続。
- 強欲な金融界や産業界の後押しで中国のWTO加盟を許した。
- そしてテロとの戦いで疲弊する米国。中国経済の膨張は続く。
- 結果的にこれが米国主導のグローバリゼーションの姿となってしまう。
- 習近平政権の誕生後、中国は内外で強権化を進め始める。
- 米国はようやく自らの誤りに気づく。
- 米中対立は決してトランプ大統領の気まぐれで始まったわけじゃない。
- それはバイデン政権の厳しい対中姿勢からも明らか。
- 相互依存関係が強い両国は結局のところ損失を恐れてる。
- 冷戦? 分断? いや、ないっしょ。
- それが大方の国際金融市場の見方。
- 本当にそうか? この本は警鐘を鳴らす。
- 緊張緩和があっても一時的、最も危険な発火点は台湾――
- ショッキングな分析が続く。
- 軍事衝突回避のため米軍が東アジアから撤退する――?
- 可能性はゼロではないって。
- どうする、日本?
- 米国との緊密な協調は不可欠。
- が、対米追随ではない価値観とパワーに基づく戦略が求められるのでは。
- 波乱含みの東アジア情勢、日本は生き残れるのだろうか。
- そんなこんなを考える上で有益な一冊。
Amazon.co.jp: 米中対立-アメリカの戦略転換と分断される世界 (中公新書 2650) : 佐橋 亮: 本
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