- 『ミンスキーと〈不安定性〉の経済学:MMTの源流へ』よむかも。
- 著者:L・ランダル・レイ 監修,翻訳:横川太郎 翻訳:鈴木正徳
- 出版社:白水社 定価:2400円+税 発売日:2021年3月26日
- 単行本:304ページ ISBN-10:456009831X ISBN-13:978-4560098318
- 「なぜこの危機を誰も予見できなかったのですか」
- って、イギリスのエリザベス女王が言ったんだって。
- (2008年の世界金融危機のときね。嫌味とかじゃなくて素朴な疑問としてね)
- そんで経済学者たちは「効率的市場仮説」とかで説明できず困ったんだって。
- でも、1996年に亡くなったミンスキーさんなら説明できただろうって。
- (それすなわち「ミンスキー・クライシス」だからって、ね)
- この本は、そんなミンスキーさんの弟子が書いた本なんだって。
- (簡易な入門書、異端経済学者とされたミンスキーさんの全貌を伝える)
- 「安定性が不安定性を生み出す」
- ミンスキーさんの経済哲学は、この一言に尽きる。
- 例えば規制で市場が安定する。
- と、プレーヤーはイノベーションを生み出したり。
- 規制の抜け穴を見つけたりする。
- 金融危機が起こったときは、政府が助け船を出す。
- と、プレーヤーはよりリスクを取りにいく。
- 結果、市場は脆弱になーる。
- こうした不安定性を防ぐにはどーすればいーの、ミンスキーさーん!
- Ans.政府は経営危機になった巨大金融機関を救うべきではない。
- (企業利益の40%が金融に集中する現在のような状況ではなおのこと)
- 財産管理人の下、金融機関は分割されるべきと説く。
- さらに小規模なコミュニティ開発銀行をつくるべきだって。
- さらにさらに官民共同事業には、税制上の優遇措置をすべきではないって。
- (年金基金とかね。金融支配力を抑制するためにね)
- 資本主義の支配力を抑制、楽観的で人道的な共存共栄型資本主義へ。
- それがミンスキーさんの主張だって。
- それから財政支出を正当化するMMT(現代貨幣理論)ね。
- (政府が雇用対策に財政支出すんのはいーけど使い方違くね? みたいな?)
- ミンスキーさんは公共投資の呼び水効果には疑いの目を向けていた。
- 呼び水で景気刺激すればインフレが促進されるでしょ。
- そしたら経済にブレーキがかかって、完全雇用を成すのは困難になるって。
- 政府はまず直接、雇用を創出しましょう。
- 同時に企業の寡占化を防ぎましょう。その方法を考えましょう。って、ね。
- まあ、ミンスキーさんの理論でも完全に金融危機を防ぐには至らないって。
- でも、危機は経済を根っこから変えるチャンスでもある。
- この本は、そんな議論の一つのベースとして有益である! って話みたい。
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