海底の堆積物から過去の魚の増減がわかるってなんで?
海底の堆積物から過去の魚の増減がわかるってなんで?
- 答えは、海底の堆積物にも魚由来のDNAが紛れ込んでいるから。
- 野生動物の現在の個体数なら、詳しく調査してある程度正確に推定できるね。
- でも、長い歴史の中で個体数がどのように増減したか?
- これは過去の記録が残っていないかぎり、把握するのは難しい……。
- そこで、過去の魚の増減を推定するのに「海底の堆積物」を利用することに!
(愛媛大学、兵庫県立大学、神戸大学、産業技術総合研究所の研究)
- 魚がいればフンをしたり、皮ふがはがれたりする。
- すなわち、水中に魚由来のDNAが含まれることになる。
- だったら、海底に積もる堆積物の中にも魚由来のDNAが紛れ込んでいるはず!
- 魚の個体数が多い ⇒ 堆積物中のDNAも増える
- 魚の個体数が少ない ⇒ 堆積物中のDNAも減る
- ――って、予測できるよね。
- 大分県別府湾の海底に300年かけて積もった堆積物を深さ約100㎝採取。
- それを1㎝間隔でスライス。
- カタクチイワシ、マイワシ、マアジのDNAの検出を試みた。
- 結果、堆積物中にDNAが見つけられた!
- さらに、DNAの数から各年代にどれだけの魚がいたのか推定できた!
- この推定値は、過去の漁獲量の記録とも合っていた。
- 今後、他の海域での魚の増減推定にも応用できるかもしれないね。
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