- 答えは、人によって脳の予測能力と体験・経験の多さが違うから。
- 脳は、次の瞬間に姿勢や手足をどう動かせば体が倒れないかを予測してる。
- 予測と異なる身体移動や運動が起こると、大脳辺縁系を刺激し不安感を生む。
- この不安感が自律神経中枢を混乱させて、乗り物酔いを誘発する。つまり、
- 脳の予測能力が高い……予測が当たり、乗り物酔いが起こりにくい。
- 脳の予測能力が低い……予測が外れ、乗り物酔いを起こしやすい。
- この脳の予測は、主に以下の2つの要因によって成立する。
- 先天的予測能力
- 体験・経験による記憶量
- (先天的予測能力は、男性より女性の方が少し低いといわれてる)
- (体験・経験は、もちろん成人より小児の方が少なく、予測能力が劣ってる)
- 以上のことより、
- 船で起こる左右、上下、前後の三次元的な揺れ
- よほどの不自然な動き
- 不安感が強い
- などによって、乗り物酔いが起こると考えられているんだ。
- この脳の予測には次の3つの情報が必要なんだよ。
- 平衡感覚器から得られる体の移動・運動の計測結果
- 体周辺などの外界視覚情報
- 全身の関節や腱、靭帯などから得られる体の情報(深部感覚)
- これらの情報は小脳で処理されて大脳皮質へ伝達される。
- 大脳皮質はこの小脳からの情報によって、次の瞬間の身体状況を予測。
- そこから筋運動を指示する。
- 外界が見えない状態で車や船に揺られると、視覚と他の2情報に差が生じる。
- この「3情報間のズレ」による乗り物酔いが比較的多いっていわれているね。
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